町長所信表明(平成29年3月2日)

はじめに

本日ここに、平成29年紫波町議会3月会議が開会されるに当たり、町政に対する所信の一端を申し上げ、町民の皆様と町議会の皆様のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

 

昨年は、希望郷いわて国体・いわて大会が開催され、岩手県勢は、天皇杯、皇后杯ともに2位と立派な成績を残しました。本町で行われた自転車競技では、総合6位と健闘いたしました。期間中は、約1万9千人の方に来町いただき、大会を成功裏に終えることができました。ご協力をいただいた皆様に、改めて御礼申し上げます。

 

平成29年度の各般の施策につきましては、第二次紫波町総合計画に定める「健康・安心」をはじめとする5つの分野別政策に基づき、政策間連携、地域間連携に留意しつつ、持てる資源を生かし、新しい価値を創造することで、活力ある持続可能なまちづくりを進めてまいります。

このことから、平成29年度の当初予算案は、策定から2年目となる第二次紫波町総合計画後期基本計画を着実に推進する予算として編成したところであります。

町の財政見通しにつきましては、自主財源である町民税の大幅な伸びは見込めない一方で、高齢化に伴う扶助費をはじめ、社会保障費は今後も増加することが見込まれます。

こうした中、今後におきましても事業の選択と効率化を進めるとともに、常に財政状況を把握しつつ歳入確保に努めて、財政の健全化を図ってまいります。

 

以下、主要な施策の内容について申し上げます。

 

 

1 町民が健康で安心して暮らせるまちをつくります

最初に、町民の健康についてであります。

私たちが「幸せと思える人生」の基本は、「健康」であります。年齢を重ねるにつれ、その重要性をひしひしと感じてまいります。

そうした中、健康増進につきましては、乳幼児期から高齢期までの施策を「母子保健計画」、「元気はつらつ紫波計画」であらわし、計画的に実施しているところであります。

生後2カ月からの1年の間に、乳児に対する予防接種が次々と始まります。国が指定する定期接種は、混合ワクチン化することで接種回数は抑制されますが、その数は12種類にも及びます。

併せて、乳幼児健診や歯科健診も始まり、子育て家庭にとって慌ただしい時期になりますが、この時期に、子どもの健康管理に努めながら免疫力を高めていくことが、その後の丈夫な体づくりに大切であることから、受診率や接種率の向上に努めてまいります。

また、中高年期の健康増進につきましては、「食生活」や「運動」など7つの領域において、日常活動の重要性を周知しているところでありますが、今後も実践する人が一人でも増えるよう、事業等に工夫を凝らしながら推進してまいります。

本町の高齢化率は、本年1月末で28.82%となっており、今後も確実に高くなってまいります。現在、掲げております「米寿88歳まで、身の回りのことは自分で行う人を増やす」という目標のもと、「健康で長寿の町」を目指してまいります。

 

続きまして、町民の安心についてであります。

平成28年度、町の子育て支援策の一環として、対象者を小学6年生まで拡大しました「子ども医療費助成事業」は、手続きの大きな混乱もなく利用が図られている状況であります。しかし、中学3年生までの拡大を望む声が根強くあることから、関係機関と協議を行い、平成29年度において実現を図ってまいります。

次に、国民健康保険制度につきましては、平成30年度に制度改正が予定されており、大きな転換期を迎えます。この制度改正は、安定的な事業運営を図るために、運営主体が市町村から県に移行され、広域化が図られるもので、後期高齢者医療に近い形の制度になります。現在、県と市町村との間で準備が進められておりますが、被保険者にとって大きな変更はないものと確認しております。

また、国保事業の一環として実施しております40歳以上を対象者とした特定健診は、平成27年度の受診率は56%を超え、県内2位となっております。この健診は「自身の健康状態を知る機会」でもあり、病気の早期発見・早期治療につなげるもので、これまで500円をいただいていた料金を無料にすることとし、受診率の向上に努めてまいります。

 

高齢者への支援につきましては、全国的に高齢化が進む中、「地域包括ケアシステム」の構築が求められております。このシステムは、高齢者の単身世帯や認知症高齢者が増加する中、介護予防と要介護者への医療・介護・生活支援について、包括的に提供する地域づくりを進めるものであります。

実施にあたっては、行政のみならず、民間事業者やボランティア、そして住民同士の支え合いが不可欠となります。本町では、平成27年度からモデル事業である「シルバーリハビリ体操・指導者養成事業」を取り入れ、介護予防体操を地域で指導する人材を養成し、「いこいの家」などで実践しております。

平成29年度は、新規事業として、認知症の理解と啓発を目的に「認知症予防教室」を各地区公民館で開催し、「脳の健康度チェック」に併せて「シルバーリハビリ体操」を取り入れてまいります。この事業は、「いきいき健康推進隊」が高齢者向けに普及し、地域に活動を広げることで、介護予防と認知症予防を一体的・総合的に推進してまいります。

さらに、医療と介護の両方が必要な在宅高齢者が、安心して療養できる体制を構築するため、平成28年に矢巾町と共同で「紫波郡地域包括ケア推進支援センター」を設置いたしました。今後、このセンターを活用しながら、在宅生活の療養や看取りも含めた連携の仕組みを構築してまいります。

 

次に、介護保険事業につきましては、第6期計画の最終年度を迎えるともに、次期計画の策定に向けた準備が始まります。

また、平成29年度から介護サービスの区分が変わります。具体的には、一つ目に要介護者に対する「介護給付」、二つ目に要支援者に対する「予防給付」、そして三つ目に、特定高齢者に対する生活支援サービスに要支援者のヘルパーサービスとデイサービスを加えた「総合事業」に区分されます。

これまで、事前の地域説明会を開催するとともに、総合事業のサービスを担う事業者と協議を重ねてまいりました。制度発足後におきましても、事業者と一層緊密な連携を図り、万全を期してまいります。

 

次に、障害者福祉におきましては、第4期の障害福祉プランが最終年度を迎えます。ノーマライゼーションの理念のもと、官民がそれぞれの役割を果たしながら、サービス提供に努めてまいりました。

町内には、身体・知的・精神障害で手帳を持つ方が約1,800人おりますが、近年は手帳を持たない発達障害の方も増えており、それぞれの特性も異なり、課題も違ってまいります。そうした中、個々の相談に耳を傾けながら、必要なサービスの確保に努め、自立した生活の実現に向け、支援してまいります。

 

次に、窓口サービスについてであります。

平成29年度、証明書自動交付機の使用期限が到来することから、コンビニ交付への切り替えを進めてまいります。窓口交付では、免許証などで本人確認を行い、確実な交付に努めているところであります。しかし、近年の勤務形態の多様化に伴い、土日・祝日における交付など、利便性を求める声も多く、コンビ二交付の窓口である「地方公共団体情報システム機構」と協議しながら、セキュリティ対策を万全にして進めてまいります。

また、窓口サービス全般につきましては、来庁される皆様とは一期一会であることを念頭に、来庁者にやさしいワンストップサービスとなるよう、スマイルとチームワークで接客してまいります。

 

 

2 産業振興による地域の活性化と定住が促進するまちをつくります

地方の人口減少対策や活性化対策として、産業の振興は重要な施策と考えております。

 

農業・農村は、食料の生産の場であるとともに、国土や自然環境の保全、水源の涵養、良好な景観の形成、文化の伝承など多面的機能を有しており、私たちの暮らしに多くの恵みをもたらしております。

本町の主要な産業である農林業の活力を高めるため、諸施策の推進に取り組んでまいります。

 

本年1月、米国の新政権がTPP離脱を決定いたしました。また、平成30年から国による米の生産調整が見直されるなど、農業を取り巻く環境は、大きく変わるものと見込まれます。

重要品目を中心に、意欲ある農業者が安心して生産に取り組めるよう、経営安定対策を講じてまいります。

農業を魅力ある産業として次の世代に引き継ぐため、農業経営の法人化等による担い手の育成・確保、農地中間管理事業を活用した担い手への農地の集積・集約化、農地の大区画化等の生産基盤整備を推進してまいります。

また、農業が持つ多面的機能の維持・発揮のための共同活動や生産活動に対する支援を、引き続き進めてまいります。

さらに、農業は食と密接な関わりがあることから、食育と併せて地産池消を推進し、農業と消費者の結びつきを深め、地場産農畜産物の消費拡大を促進してまいります。

 

次に、林業・森林資源循環につきましては、森林資源の育成・確保の観点から、松くい虫被害対策として、被害木の処理を進めるとともに、被害松林の樹種転換や広葉樹林化に取り組んでまいります。

また、間伐材等の搬出につきましては、地域団体等の活動を支援するとともに、森林・山村多面的機能発揮対策事業との連携により、搬出量を確保し、チップ原料として有効利用してまいります。

町産木材を活用した省エネルギー住宅の建築につきましては、紫波型エコハウスとして、オガールタウンを中心に推進してまいりました。今後も、町内全域での建築を目指し、情報発信を継続してまいります。

 

次に、資源を活用した観光交流についてであります。

本町には、平泉関連史跡や温泉、フルーツパークなどといった観光資源のほか、まだ発掘されていない、未活用の資源が豊富にあります。

平成28年度から、第2次紫波町観光振興計画がスタートし、紫波町観光交流協会等と連携し、魅力ある観光資源の発掘や内外への発信など、多くの観光客に「選ばれる町」になるよう取り組んでまいります。

町民の福祉向上を目的に設置されたラ・フランス温泉館につきましては、開業から間もなく20年が経過することから、老朽化が進み、近年は宿泊客や入湯客が減少するなど、依然厳しい経営環境が続いております。

温泉保養公園の果たす役割は、住民福祉や観光交流、雇用確保等であり、その影響も大きいことから、第三者評価などを活用し、サービス向上と経営の安定化に向けた支援をしてまいります。

 

次に、雇用の拡大と定住促進のための企業誘致につきましては、引き続き南日詰地区及び犬渕工業団地の未利用地の活用を図るとともに、企業から問合せの多い紫波インターチェンジ周辺につきましては、関係機関と連携して土地利用調整を進め、企業誘致を推進してまいります。

また、町内企業につきましては、これまで雇用環境など様々な面で意見交換し、支援してまいりましたが、今後も金融機関を含めて情報交換に努めながら、企業の要望に応えてまいります。

 

次に、廃棄物の排出抑制と適正な処理についてであります。

資源を有効に活用する取組みにつきましては、これまで「えこ3センター」による有機資源循環や、分別回収による無機資源循環に取り組んできたところであります。

有機資源循環の基幹施設であります「えこ3センター」は、家畜排せつ物の適正処理による環境保全と畜産農家の支援、堆肥供給による循環型農業の推進に寄与しており、引き続き施設の効率的な運営に努めてまいります。

無機資源循環につきましては、関係団体の協力を得ながら、3Rの意識を啓発するとともに、ごみの分別と資源の回収を進め、一定の成果を上げてまいりました。

しかし、生活様式や販売形態の変化などを背景に、再びごみの排出量が増加傾向にあります。ごみ減量には、町民の協力が不可欠であることから、これまで以上に分別と資源回収の呼びかけを行ってまいります。

ごみの焼却処理施設の更新につきましては、県央ブロックごみ・し尿処理広域化推進協議会で決定した広域化基本構想に基づき、平成41年度の供用開始を目途とした一部事務組合による施設建設について、協議を進めているところであります。

 

し尿処理につきましては、紫波、稗貫衛生処理組合の「し尿処理施設」に代わる「汚泥再生処理施設」の建設に着手したところであり、平成30年度の施設稼動に向けて事業を進めてまいります。

 

地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」が採択され、世界共通の目標として温室効果ガスの排出量を削減することが求められております。本町におきましても、環境負荷の低減と密接な関わりを持つ森林資源の活用、廃棄物の排出抑制と資源化などの取組みを一層進めてまいります。

 

 

3 人と情報がつながり快適で安全なまちをつくります

人口減少、少子高齢社会の到来や厳しい財政状況の中で、真に必要な社会資本であるインフラの整備を効率的・効果的に進めることが求められており、選択と集中が必要になってきております。

国民生活や経済・社会活動の基盤である道路、橋梁及び上下水道施設など、高度経済成長期以降に集中的に整備されたインフラの老朽化が加速する中、本町におきましても、インフラの安全性・信頼性の向上を図る取組みはもとより、時代とともに変化する社会の要請に的確に対応していくことが必要と考えております。

 

道路の整備につきましては、安全・安心・快適な暮らしを支える基礎的なインフラとして、通学路の歩道や歩行空間の整備を進めるほか、町道の改良舗装の推進を図るとともに、地域の自主性を大切にしながら、協働による町道等の整備の取組みを推進してまいります。

 

道路、橋梁等の老朽化対策につきましては、定期的な点検・診断をもとに予防的な修繕等を実施し、道路舗装や橋梁の施設機能の回復を図るとともに、JR十文字跨線人道橋の撤去事業の完了を目指してまいります。

また、都市公園につきましては、利用者の安全確保を最優先に、遊具の老朽化対策や事故を防止するための対策を講ずるとともに、地元団体等との連携した取組みを通じて、施設管理の充実に努めてまいります。

 

治水・雨水対策につきましては、平成29年度の事業完了に向けて、平沢川、赤沼川の改修を継続するほか、町が管理する普通河川等についても被害軽減対策を推進するとともに、北上川の築堤につきましては、治水対策事業費の増額と安定的な予算の確保を図り、堤防整備を早期に完了していただくよう、より強く、国に働きかけてまいります。

また、土砂災害の恐れがあり、危険箇所として位置付けされている箇所につきましては、関係機関と共に住民説明、意見照会を行いながら、土砂災害警戒区域等の指定を進めてまいります。

 

都市計画事業につきましては、情勢の変化に即した土地利用計画、都市計画道路等の整備計画の見直しに関する検討を行い、都市計画区域内における開発行為に対しての適切な対応に努めてまいります。また、都市計画道路「北日詰朝日田線」と主要地方道紫波インター線との交差点につきましては、西側の整備工事に着手してまいります。

 

朝夕の通勤通学の時間帯、駅利用者等で混雑し交通安全上の危険性が高い古館駅周辺の整備につきましては、基本構想案をもとに、関係地権者との協議を続けているところでありますが、諸条件が整い次第、事業実施に向けて地域住民のご意見もお聞きしながら基本計画を策定し、具体的な整備手法の検討を進めてまいります。

 

住宅施策といたしましては、現有の町営住宅施設の長寿命化に努めるとともに、整備方針の検討を進めてまいります。また、災害に強い居住環境の推進の観点から、個人所有の老朽木造住宅の耐震対策に関する普及啓発に取り組むとともに、耐震診断及び改修の支援を継続してまいります。

加えて、東日本大震災及び津波で被災された方に対しましては、県と協力して、引き続き生活再建支援を行ってまいります。

 

空き家等の対策につきましては、庁内関係各課で組織した「紫波町空き家等対策検討委員会」により、昨年の夏から秋にかけて個々の物件の現状調査を行い、引き続き空き家に対する意向調査を実施しております。この意向調査を基礎として、空き家等対策計画の策定と有効活用に向けた検討を進めてまいります。

 

下水道事業につきましては、平成27年度末の本町の汚水処理人口普及率が90.8%であり、岩手県の平均79.0%、全国平均の89.9%を上回る水準となっております。これまで多額の資本を投下しておりますが、資本の回収には長期間を要し、その経営は一般会計からの繰出金に依存せざるを得ない状況であり、赤字決算が続く状態となっております。

平成29年度も、下水道中期ビジョンの基本理念である「ゆたかな環境をつくり、快適な暮らしを未来につなげる下水道」の実現に向け、紫波浄化センターの包括的民間委託等の経営改善策を継続するとともに、維持管理費の縮減、水洗化率の向上に努めてまいります。

 

汚水処理施設の整備につきましては、南日詰・北日詰地区の公共下水道管路整備工事、長寿命化計画に基づく紫波浄化センターの機械・電気設備の更新工事、農業集落排水処理施設の設備更新工事、町管理型浄化槽の設置を実施してまいります。

このほか、公共下水道の既存施設を有効活用し効率的な維持管理を図るためのストックマネジメント計画の策定、農業集落排水施設の最適化構想の策定、日詰6区・7区地区の浸水被害軽減に向けた日詰川排水ポンプ場の基本設計を実施してまいります。

 

水道事業につきましては、岩手中部水道企業団が平成28年3月に策定した「水道ビジョン」に基づき、危機管理も含め、安全安心な水道水が安定的に供給されるよう構成市町の立場から働きかけてまいります。平成28年9月7日には、片寄配水区において濁水が発生し、約2,800世帯に被害が及ぶ事故が発生しましたが、今後は岩手中部水道企業団との情報共有を強化し、広報活動等の支援に努めてまいります。

また、現在、町が運営管理を行っている5地区の簡易水道等の施設につきましては、平成28年度に作成しました統合整備計画に基づき、岩手中部水道企業団への移管を目標に、引き続き具体的な協議を進めてまいります。

 

 

4 まちを誇りに思える子どもや豊かな人生と心身ともに健康な人を育てます

 

平成27年4月に改正地方教育行政法が施行され、本町でも移行措置を経ながら、順次、法律に基づいた施策を展開しております。平成27年から、首長が招集する「総合教育会議」を定期的に開催し、教育行政に関する方向性を明確にした「紫波町教育大綱」を策定するなど、町長と教育委員会が協議・調整することにより、両者が教育政策の方向性を共有し、一致して施策執行に当たっております。

また、昨年10月には、いわゆる新教育長を任命し、教育行政の責任体制の明確化、教育委員会の審議の活性化、迅速な危機管理体制の構築等に尽力しているところであり、今後とも、町民のための教育行政を鋭意進めてまいります。

 

学校教育につきましては、引き続き、町民憲章の実現に資する教育活動を展開してまいります。子どもたちに対し、知・徳・体のバランスの取れた資質、社会の変化に対応できる能力、国際的な視野を備えた心豊かな人間の育成を目指してまいります。

特に、今後10年間の国の教育指針となる学習指導要領が間もなく告示されることから、本町といたしましても「子どもたちの生きる力を育むこと」に一層努力してまいります。また、いじめの未然防止・早期発見に向けて、学校・保護者・地域・関係機関等との連携を密にし、自他の命の大切さを伝え続け、かけがえのない命を守ってまいります。さらに、少子化時代における学校教育に対応するため、引き続き、紫波町学校教育審議会にご議論をいただき、その答申をもとに「今後の紫波町学校教育の在り方」を定めてまいります。

 

学校給食につきましては、子どもたちが食に関する情報を正しく選択し、自ら健康管理していく「自己管理能力」を身に付け、生涯を通じて健全な食生活の実践につなげていけるよう、学校教育の一環として推進してまいります。安全安心な学校給食の提供を基軸に、地場産食材の利用等の推進を図ってまいります。

次に、生涯学習・社会教育についてであります。全ての町民がそれぞれの責任と権利を自覚し、町民一人ひとりが生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習できるよう、環境の整備と拡充を図ってまいります。

その拠点施設としての中央公民館、各地区公民館、野村胡堂・あらえびす記念館、紫波町図書館、各体育施設におきましては、地域の学習拠点及び芸術・文化・スポーツの充実発展の拠点として、その機能の発揮に努めてまいります。

また、「子ども・保護者・地域・学校・行政の5者が育ち合う教育振興運動」、「埋蔵文化財の調査・活用及び伝統芸能の継承」、「情報化の進展への危機管理や対応」等、一層の取組みに努力してまいります。

なお、紫波町勤労青少年ホームにつきましては、近年の社会状況の大きな変化に鑑み、平成29年度中にその事業・活動を中央公民館の事業に再編し、発展的に取り組んでまいります。

昨年10月、希望郷いわて国体・いわて大会が大成功のうちに終了いたしました。そこで確認されました「町民一人ひとりの健康保持」、「地域住民の協力」、「人々の躍動への大きな感動」等、これらの成果を、これからも町政運営に活かしてまいります。

 

次に、子どもの育ちと子育てについてであります。平成27年、紫波町まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、「現代版三つ子の魂百まで」と表し「つながる子育てプロジェクト」を策定いたしました。

子どもにとって、乳幼児期の育ちが最も大切といわれております。家庭環境などにより生育が妨げられることなく、自立心や社会性を身に付けながら成長できるよう、妊娠・出産期から幼児期・学齢期まで連携した対策を講じ、子どもたちに生きる力が身に付くよう支援してまいります。

教育委員会に「こども課」を設置し間もなく1年が経過いたします。こども室、子育て支援室が中心となり、学務課、各保育所・児童館、各小中学校が強力に連携していることにより、従前にも増して子育ての機運が醸成してきていると考えます。平成29年度も施策の充実発展に努めてまいります。

開所以来57年間、町の子育てを担ってきた中央保育所が、この3月で閉所となります。新設されます民営の「オガール保育園」の定員は、現在の中央保育所より30名多い150名となり、今後の子育て拠点の一翼を担うものと期待しております。

また、本年4月に開所します「紫波町こどもセンター」は、「幼児ことばの教室」・「適応支援教室」とともに相談機能を充実させ、子どもや保護者等の支援に鋭意取り組んでまいります。

併せて、「赤石子どもの家」の在り方につきまして、平成29年度中にその方針を定めるとともに、町内の保育所・児童館の在り方について検討を進めてまいります。

 

 

5 対話と協働を進め、安全で豊かさを実感できるまちをつくります

はじめに、防災体制の整備についてであります。平成29年度は、町の防災担当組織の見直しを行い、現在、総務課に設置している「消防防災室」を「消防防災課」に格上げして企画総務部内に設置いたします。併せて、消防防災に関する専門員を置き、一層の強化を図ってまいります。

また、紫波町地域防災計画を改正し、災害時の避難勧告のあり方など、国や県の防災対策と整合性を図るとともに、本町の実情に対応した防災計画としてまいります。

町の防災拠点となります紫波消防署の庁舎移転建設事業は、平成31年度の完成を目途に進めてまいります。平成29年度は、建設用地の造成工事を実施いたします。

 

次に、紫波町まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、連携プロジェクトにより、人口減少問題の克服と稼ぐ力の確保に取り組んでおります。平成28年度はプロジェクトの本格実施の年として、個別の事業をスタートさせております。

最初に「めぐって学んで五感で味わう紫波探訪プロジェクト」では、SAKE TOWN SHIWAプロジェクトを平成28年度から3カ年事業として、国の地域再生計画の認定を受け、取組みを開始しております。初年度は、実践型インターンシップや酒ツーリズムなどを実施し、町への人の流れをつくる取組みを行っております。平成29年度も内容をさらに充実させて取り組んでまいります。

「つながる子育てプロジェクト」では、幼児教育・保育共通プログラム策定事業において、保育関係者との策定組織を立ち上げ検討を進めるとともに、町民を対象に講演会を開催しております。町民、関係者、町が共通の学びを通じて、プロジェクトへの理解を深めながら、平成29年度も引き続き策定作業を進めてまいります。

「くらしに便利な都市機能充実プロジェクト」では、古館駅前交通広場整備事業において、地元関係者からの事業協力のもと、事業着手のための条件整理を進めており、早急に着手できるよう取り組んでまいります。

「つないでつむいで新たな農業応援プロジェクト」では、平成28年度は「紫季のマルシェ」を初めて東京で開催するなど、新たなチャレンジを行っております。今後は、一つのストーリーとしてプロモーションできるかが重要であり、町として支援してまいります。

「おらほの企業しっかり応援プロジェクト」では、重点施策であった紫波IC周辺の土地利用に一定の目途が立ちました。企業立地のための環境整備は整いつつありますので、平成29年度は、この土地に企業に来ていただくよう、積極的に働きかけてまいります。

「あるもの活かして課題解決プロジェクト」では、平成28年度に開催されたリノベーションスクールから1事業が事業化されました。そのほかにも、リノベーションまちづくりを契機に、2つのリノベーション事業が日詰地区で行われました。平成29年度におきましても、引き続きリノベーションまちづくりに取り組んでまいります。

「みんなの財産きちんと管理プロジェクト」につきましては、平成28年度に「公共施設等総合管理計画」として策定し、本議会に議案提出いたしました。この計画は、公共施設を公共資産として捉え、将来にわたる管理の方向性を示すものであります。今後は、個別施設において、しっかりと議論を行い順次実行に移すこととなります。持続可能な町の礎としてまいります。

また、平成28年度から導入した地域おこし協力隊は、平成29年度に1名増員し、2名体制といたします。協力隊には、新たな発想で町に活力を与えられることが期待されます。

以上、平成29年度におけるこれら8つのプロジェクトは、いずれも個別の事業からプロジェクトとして一つのまとまりにする期間に入ります。事業の質的向上を図り、的確にプロモーションすることで、「住んでよし訪れてよし」の実現に取り組んでまいります。

 

次に、公共交通につきましては、平成29年度にコミュニティバスすこやか号の運行路線の見直しを行ったうえで、公共交通計画を策定いたします。地域バス路線の支援事業と併せて、町民の日常生活に必要な移動手段を確保してまいります。

 

地域情報化インフラの確保につきましては、光回線未普及地域における代替方策の検討を継続して行ってまいります。また、携帯電話不感地帯の解消対策として、山屋・峠地区に携帯電話基地局を整備してまいります。

 

男女共同参画推進につきましては、平成27年に制定された、いわゆる女性活躍推進法に基づく推進計画を、「しあわせアップルプラン2.」と一体化して策定いたします。計画には、施策ごとに具体的目標値を定めて、女性が職業生活の中で十分に能力を発揮し、活躍できる環境の整備に取り組んでまいります。

 

 

むすびに

以上、平成29年度に向けて各施策を述べてまいりましたが、本町には誇れる食と歴史文化、現在整いつつあるスポーツの力、公民連携によるオガールプロジェクトがあります。これらを含めて「紫波ブランド」として全国に発信しつつ、住民満足度を高め、次世代を担う子どもたちに希望と新しい目標を与えることができるよう、町政に取り組んでまいります。

 

私は、これまで町をいかに発展させ、そして町民の生活をいかに充実させるかを考えてまいりました。これまでの施策を継続するだけはなく、将来を展望した理想や夢、希望を込め、未来に活躍する皆様につながるまちづくりが重要であります。子どもたちが大きく羽ばたき、高齢者が輝き、町民の力、地域の力が発揮される、紫波町の力強い継続的発展を目指してまいります。

 

結びに、議員の皆様をはじめ、町民の皆様に一層のご指導ご鞭撻をお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。

この記事に関するお問い合わせ先
総務課 総務秘書室
〒028-3392
岩手県紫波郡
紫波町紫波中央駅前二丁目3-1
電話:019-672-6868(直通)
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