ふるさと物語 68 十二月の行事

「ふるさと物語」【68】〈昭和44年12月10日発行「広報しわ」(第173)〉

「広報しわ」に掲載された記事を原文のまま転載する形式により、紫波町の歴史や人物について読み物風に紹介しています。
(第1回昭和37年3月号から第201回昭和56年4月5日号まで掲載)
そのため、現在においては不適切とされる表現や歴史認識がある場合がありますのでご了承願います。

十二月の行事

十二月にはいると、一足さきに神さまや仏さまの年越しが行われました。そしてこの行事をめぐって色々な風習がありました。
まず、三日はお不動さまのお年越しです。
五日はおエビスさまのお年越しで、この日は白米のごはんとイワシをたべる風習でした。また、紺屋払いといって年間の染物代金を支払うならわしでした。
八日はお薬師さまのお年越しでアズキかゆをたべる慣習でした。また、薬師払いと称して医者の薬代を支払う日になっていました。
九日はおダイコクさまのお年越しです。だいこく柱の前に五升桝に入れたいり豆と二またのダイコンを供え、ダイコクさんは耳が遠いというので、大声をあげて「ダイコクさまにあげ申します」と唱える風習でした。
十日はコンピラさまのお年越しです。
十二日は山の神のお年越しで、米の粉でつくった生のおそなえ(シトギ)お膳に十二並べて供えました。そして、このおそなえは女や子供はたべてはならないとされていました。
十三日はオカハチさま(ベンザイテンという説がある)、十四日はおアミダさまのお年越し。
十五日は八幡さまのお年越しですが、この日は家族の数だけシトギを供えて拝み、あとで一つずついただく習慣でした。
十六日はオシラさまのお年越しです。アズキかゆをたべました。
十七日はおカンノンさまのお年越しで、魚絶ちの精進料理でお祝いをしました。
十九日はおソウゼンさまのお年越しです。馬の神さまであるところから馬に好物のダイズを食べさせる習慣がありました。
二十三日はおジゾウさまのお年越しですが、松林寺だんざといって、米とダイズでこしらえただんごを供えて拝みました。
こうして神さまや仏さまのお年越しが終わると、二十七日にはすす払いを行い、二十九日にはモチつきをして、いよいよ人間さまのお年越しとなるのです。
−−−佐藤 正雄(故人)−−−

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