町長所信表明(令和3年2月24日)

はじめに

令和3年紫波町議会3月会議が開会されるに当たり、町政に対する所信の一端を申し上げ、町民の皆様並びに町議会の皆様のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

 

まず、あらためて、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、現在も治療を続けられている皆様にお見舞いを申し上げます。そして、感染症の拡大防止・収束に向け医療の最前線で日々奮闘されている医療従事者の皆様をはじめ、関係各位のご努力に、深い敬意と感謝の意を表します。

昨年は、新型コロナウイルスによって世界の光景が一変しました。突然現れた自然の驚異、広がる感染拡大の波、私たちの日々の暮らしが揺さぶられました。昨年の3月11日に、WHOは、流行がパンデミック状態にあると発表しました。その時点で、我が国の感染者は619名、死亡者15名と、徐々に流行しつつあるものの現在と比較するとまだまだ小さなものでした。WHOも当初はパンデミックと宣言しておらず、誰もこれほどまでの感染拡大を予想できなかったのではないでしょうか。世界中に航空網が張り巡らされた現代では、過去に起きたパンデミックとは感染拡大のスピードが全く違っております。そして、パンデミックは、社会が抱える歪みを浮き彫りにもしました。とりわけ、コロナ禍における東京一極集中の弊害やリスクも見えてきました。生命か経済か、アクセルかブレーキか、そのような問いが日々繰り返され、社会の有り様が問い直された一年でありました。

世界中に広がった新型コロナウイルスの猛威は、今もとどまるところを知らず、我が国においても、2回目となる緊急事態宣言が本年1月に発出され、実施区域のうち10都府県では3月7日まで宣言が延長されております。我が国をはじめ、世界各国の経済は大きな打撃を受け、マスクを着けた人々の姿や、3つの密を避ける新たな生活様式は、「日常」となりつつあります。現在、感染拡大を防ぐため、各国がワクチンの開発・生産を続けております。国内においても、昨年12月2日に予防接種法改正案が成立し、政府がワクチンの確保及び接種体制の整備に取り組んでおり、2月17日からは医療従事者等を対象としたワクチン接種が開始されました。本町においても、ワクチン接種業務の推進を図るため、健康福祉課に「新型コロナウイルスワクチン接種推進室」を新設いたしました。遅滞なく接種ができるよう準備を進めるとともに、ワクチン接種が進み、私たちの暮らしにおいて、一日も早く平穏な日常を取り戻すことができるよう、万全を期して取り組んでまいります。

 

それでは、令和3年度の町政の方針及び重要施策についてご説明いたします。

町は、平成12年に環境新世紀イベントを開催し、「紫波の環境を百年後の子どもたちによりよい姿で残し伝える」を理念とする「新世紀未来宣言」を発表いたしました。この宣言に基づき、地球温暖化対策につながる様々な施策を展開してきたところであります。

近年、地球温暖化が原因とみられる気候変動の影響により、日本各地で深刻な自然災害が頻発しております。町を襲った平成25年8月9日豪雨災害では、本町を含む多くの住民の生命・財産を脅かす甚大な被害が発生いたしました。気候変動は、本町にとって対岸の火事ではなく、当事者として対策を講じなければならない喫緊の課題となっております。ただちに行動を起こさなければ手遅れとなる重大な環境問題が噴出しており、化石燃料に依存し、環境を犠牲にした豊かさの追求は、もはや過去のものであります。

町はこれまで、「間伐材を運び隊」による間伐材の利用集積や、「紫波エコbeeクーポン券」交付による資源リサイクル運動の奨励、紫波型エコハウスの普及促進など、二酸化炭素の排出削減を見える化した循環型エコプロジェクト事業に、町民、関係団体の皆様とともに取り組んでまいりました。しかし、地球温暖化を防止するためには、さらなる取組が必要不可欠であります。

私は、「紫波町環境・循環基本計画」の長期目標として、「2050年温室効果ガス排出量ゼロ」に向けた取組を進めていくことを表明いたします。

今、私たちは、環境・経済・社会の三側面の課題に統合的に取り組むSDGsの発想への転換を図り、持続可能な社会の実現のため、脱炭素を前提とするまちづくりをさらに進めていかなければなりません。今後はこの方針のもと、町民、事業者と一体となり、地球温暖化対策の重要性、必要性の共有を図り、脱炭素のまちづくりを一層加速させてまいります。

次に、ここ数年かけて進めてきた学校再編につきましては、本年4月から西部地区の3つの小学校を再編した「西の杜小学校」が開校し、隣接する紫波第三中学校との小中一貫校「紫波西学園」としてスタートいたします。東部地区の5つの小学校を再編した「紫波東小学校」は、昨年8月から施設一体型小中一貫校「紫波東学園」として建設工事に着手しており、本年7月に新校舎が完成する予定です。8月の夏休みを利用して紫波第二中学校の引っ越しを行い、令和4年4月には「紫波東小学校」を開校いたします。また、中央地区につきましても、紫波第一中学校と中央地区の3つの小学校の連携による新しい教育環境の構築を進めております。義務教育9年間の「学び」と「育ち」の連続性を重視した小中一貫教育を推進し、知・徳・体のバランスの取れた力を育てるとともに、社会の変化に対応できる資質や能力、グローバルな視点を備えた心豊かな人間性を育んでまいります。「郷土を愛し未来を切り拓く 児童生徒の育成」を目指し、より一層の教育環境の整備に努めてまいります。また、学校再編後の跡地につきましても、「紫波町学校跡地活用基本方針」に基づき、民間や地域のニーズを踏まえた利活用を推進してまいります。

旧役場庁舎跡地活用につきましては、解体工事が進められ、跡地には民間事業者による温浴施設、コンビニエンスストア、シードル醸造所、飲食施設が入る複合施設がオープンする予定であり、令和4年4月の開業を目指して事業が進められております。また、旧紫波郡役所庁舎につきましては、県文化財保護審議会の審議の結果、県の有形文化財へ指定される見込みとなりました。

東京オリンピック・パラリンピック関連では、カナダのホストタウンとして取り組んでまいりました。予定では本年7月にカナダの男子バレーボールチームを、8月には女子シッティングバレーボールチームの事前合宿を受け入れることとなっております。コロナ禍を乗り越え、町民、子どもたちへ夢と希望が届けられるよう、オリンピックが無事開催されることを願っております。

 

令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を行いながら、ダメージを受けた町内経済への対応について、万全を期してまいります。同時に、昨年議決いただいております第三次総合計画「暮らし心地の良いまち」は、コロナ禍によって思うようなスタートを切れませんでしたが、令和2年度を助走期間と捉え、令和3年度に着実に進めてまいります。総合計画の5つの分野別方針は、「誰もがその人らしく健やかに暮らせるまち」、「豊かな環境と町の魅力を生かしたなりわいがあるまち」、「自然と調和した安全で快適なまち」、「郷土を愛し未来を切り拓く人に満ちたまち」、そして「多様性とつながりのある暮らし心地の良いまち」です。この5つの方針に基づき、これまで進めてきた「循環型のまちづくり」と「協働のまちづくり」の取組を継続・深化させながら、町民一人ひとりの多様性を強みに、将来にわたって持続可能な社会の実現を目指してまいります。

近年、全国各地で多発する大規模自然災害への対応に加え、本町の道路、橋梁といった社会資本の深刻な老朽化に対応するため、令和2年度から令和5年度までを計画期間とした「紫波町国土強靭化地域計画」を本年2月に策定いたしました。国の国土強靭化計画や岩手県国土強靭化地域計画との整合を図りながら、本町の厳しい財政状況にあっても、しっかりと財源を確保し、老朽化対策を講じてまいります。

また、国が進めるデジタル化の取組に関しましては、自治体デジタルトランスフォーメーションへの対応として、行政システムの標準化への対応を進めるとともに、地域デジタル化による恩恵を町民が享受できるよう、公民連携により着実に進めてまいります。

新年度予算の見込み

それでは、本議会に上程しております令和3年度当初予算案について、ご説明申し上げます。

 

新型コロナウイルス感染症の影響により、経済も先行きの不透明感が強く、本町の厳しい財政見通しにさらに影響を与えることが予想されます。令和3年度予算編成も、歳入の見込みを大きく上回る歳出の伸びが見込まれました。経常経費や公共事業を見直し、地方債や基金を活用しながら、必要な財源を確保し、予算編成を行いました。厳しい財政状況ではありますが、町民の生命・財産を守る事業、町政のさらなる発展のための第三次総合計画に関連する事業に重点的に予算を配分しております。

 

次に、令和3年度の主な施策について、ご説明申し上げます。

土地利用の方針

はじめに、土地利用の方針についてであります。

 

町は、町の環境を100年後の子どもたちによりよい姿で残し伝えられるよう、総合的かつ計画的な土地利用を行うこととしております。現在、宅地開発の増加など町を取り巻く情勢が急速に変化しており、将来を見据えた土地利用の方針を見直す必要があります。令和3年度においては、本町における国土利用に関する基本的な事項を定めた「国土利用計画紫波町計画」の改定を進めてまいります。

1 誰もがその人らしく健やかに暮らせるまち

次に、第三次総合計画の5つの分野別方針に沿って、具体的な施策を述べてまいります。

はじめに、誰もがその人らしく健やかに暮らせるまちづくりについてであります。

 

令和3年度の最重要課題は、新型コロナウイルス感染予防対策であります。感染の予防に努めるとともに、全町民が予防接種を受けることができるよう、ワクチンの流通に併せ、接種時期などのお知らせを速やかに行うよう万全を期してまいります。

そのうえで、町民が生きがいを持って暮らす地域社会を実現していくために、基本となる健康づくりを推奨し、各種健診による疾病の早期発見、治療及び生活習慣病の予防対策を講じてまいります。同時に、乳幼児期から成人や高齢者まで対応した幅広い感染症対策を展開してまいります。

また、新たに産婦健診を開始することにより、母子保健事業の一層の充実を図るとともに、母性及び乳幼児の健康の保持・増進に努めてまいります。

 

医療サービスにつきましては、国民健康保険事業では、第2期岩手県国民健康保険運営方針に基づき、保険給付や保険税率水準の検討を引き続き行ってまいります。また、後期高齢者医療では、加入者が減少する制度の転換期において、加入者及び加入前の中高年層の負担を極力抑えた事業運営を行ってまいります。

 

高齢者福祉につきましては、独居高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中で、介護予防施策による健康寿命の延伸や、地域での支え合い活動が促進するよう取り組んでまいります。また、介護保険制度における低所得者対策や施設入所待機者の逓減(ていげん)に向け取り組むとともに、生涯現役を目指す取組を支援してまいります。

 

障がい者福祉につきましては、障がい者の自立した生活の実現に向けて支援するとともに、障がい者や医療的ケア児の抱える諸問題について、関係機関と連携しながら地域での支援体制を構築してまいります。

さらに、認知症の方や障がい者などの高齢化、親亡き後を見据えた対応として、成年後見制度の活用を促進するなど、一人ひとりに寄り添った福祉のネットワークを構築してまいります。

2 豊かな環境と町の魅力を生かしたなりわいがあるまち

第2に、豊かな環境と町の魅力を生かしたなりわいがあるまちづくりについてであります。

 

多様な世代がお互いにつながり合いながら、豊かな暮らしを未来へつないでいくため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済活動の両立に取り組んでまいります。

 

環境につきましては、町の豊かな自然環境を保全し、次世代に引き継ぐため、新たな環境・循環基本計画に基づき、脱炭素社会の実現に向けて、町民、環境団体及び事業者の協働による地域の取組を積極的に推進してまいります。

「2050年温室効果ガス排出量ゼロ」の取組といたしましては、「紫波町環境・循環基本計画」に掲げる「緑眩しく、水清らかな自然と共生し未来につなぐまち」の実現に向け、ソフト・ハード両面から脱炭素のまちづくりを進めてまいります。本計画では、地産食材の給食利用による地産地消の促進や、環境に配慮した有機資源循環、町産材の利用など森林資源の循環、ごみの分別・減量意識の向上により、資源の消費を抑え環境負荷を減らすことを目指してまいります。さらに、エコハウスの推進や木質バイオマスなど、再生可能エネルギーの活用を進め資源の消費を抑え、環境負荷を減らす取組を進めてまいります。

また、ごみの排出抑制と適正処理につきましては、減量化と資源化を主眼とし、分別説明会や広報などを通じ啓発活動を進めてまいります。

 

農業振興につきましては、農業生産基盤の強化と経営安定対策を実施し、農村環境と農村コミュニティの維持向上への支援を行ってまいります。

国が実施する日本型直接支払制度を活用し、農業、農村の有する多面的機能が維持・発揮できるように推進するとともに、地域全体で担い手を支えるため、農業者などで構成される組織が行う農地保全活動や、地域資源の質的向上を図る活動を支援してまいります。

農業生産基盤の強化として平成28年度から工事着手された県営土地改良事業「星山・犬吠森地区」につきましては、整備された水田の高度利用による水田フル活用と担い手への農地利用集積を推進するため、事業の完工に向け取り組んでまいります。

野生鳥獣による農作物の被害対策につきましては、改定した鳥獣被害防止計画により、引き続き地域住民、関係機関・団体などと連携を図るとともに、住民の安全を第一に、情報提供や広報活動による注意喚起などを行い、効果的な被害防止対策に取り組んでまいります。

 

森林・林業につきましては、林業経営の効率化及び森林管理の適正化の促進を図るため、基金の積立と活用を行うとともに、森林病害虫駆除を進め、林地残材などの木質バイオマスの有効活用や再生可能エネルギーの利用を促進してまいります。

 

商工業の振興につきましては、コロナ禍でも事業を継続しつつ「新たな日常」へ対応するために事業者が展開する経済活動を支援してまいります。

商工業の振興と経営の安定を図るため、令和3年度に紫波町商工会が予定している「経営発達支援計画」の策定に積極的な支援を行うとともに、中小企業の振興を目的とした条例制定に向けた取組を進めてまいります。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大により売上が減少し、経営に影響が生じている中小企業及び個人事業者の経営を支援するため、新型コロナウイルス感染症対策資金などに係る利子補給補助金事業を継続してまいります。

 

観光交流の促進につきましては、観光振興計画に基づき紫波町観光交流協会の活動を支援しながら、新型コロナウイルス感染症対策に配慮したうえで、紫波町ふるさと会、姉妹都市の日野市や古殿町などとの交流を深めてまいります。

また、東根山と温泉保養公園では、登山やアウトドアに親しむことで健康増進の意識高揚と地域産業の振興につなげてまいります。

 

雇用・就労につきましては、学校や関係機関と連携しながら中高生を含む若者に対し、町内企業の情報発信と職業観を深める活動を推進し、人材確保に向けた取組を進めてまいります。コロナ禍にあっても企業が雇用を維持する活動を支援するため、ハローワークなど関係機関との連携を強化してまいります。

 

食育・地産地消につきましては、食育・地産地消推進計画の改定を予定していることから、将来に向けた方針を定め、産直施設や地産地消レストラン、紫波フルーツパークなどの体験施設をはじめ、豊かな食文化や多様な地域資源を生かすとともに、町内で生産されたものを町内で消費する取組が進むように計画を見直してまいります。

3 自然と調和した安全で快適なまち

第3に、自然と調和した安全で快適なまちづくりについてであります。

 

誰もが安心して、快適に暮らしていくためには、良好な住環境の確保と都市機能の充実が必要であります。

生活基盤の整備と駅周辺、道路、交通環境などの整備により、日常生活における利便性の向上を図るとともに、防災減災、防犯、交通安全などの対策に取り組み、安全で安心して暮らせるまちづくりを目指してまいります。

 

道路・河川につきましては、町民の暮らしを支える社会基盤としての機能を確保するために、予防保全を基本とした維持・管理を継続するとともに、安全性、利便性の向上を図るため、未整備路線の整備、通学路の安全確保に向けた取組を進めてまいります。

 

都市計画事業につきましては、引き続き古館駅前都市整備事業に重点的に取り組み、自転車歩行者専用道路、駅前駐輪場などの整備を着実に進めてまいります。また、紫波中央駅のバリアフリー化事業につきましては、これまで実施主体であるJR東日本と協議を重ねながら、国への事業要望を行ってまいりました。今般、事業採択の見込みとなりましたことから、町といたしましても駅施設の利便性を高めるエレベーターの整備に向けて、JR東日本、関係機関との連携を一層強化し、事業の促進を図ってまいります。

 

良好な住宅・居住環境の維持・保全につきましては、適正な土地利用の誘導を図るとともに、本年4月1日に「紫波町空家等の適切な管理に関する条例」を町として施行しますことから、空家の所有者に対する適正管理の意識啓発や空家バンクの利用促進など、総合的な対策の推進に努めてまいります。

 

下水道事業につきましては、未普及地域における管渠整備と町管理型浄化槽の設置、汚水処理施設の更新工事を実施するとともに、持続可能で自立的な下水道経営を目指すため、包括的民間委託などによる経費削減対策と汚水処理費用に見合う使用料の適正化を進めてまいります。

また、雨水対策として、雨水管理総合計画に定める段階的対策方針に基づき、効果的な排水施設の整備について検討してまいります。

そのほか、岩手中部水道企業団への簡易給水施設などの移管に向け、老朽化した配水管など施設の更新と並行し、具体的な協議を進めてまいります。

 

火災や災害などに対する備えとして、引き続き消防団及び自主防災組織を中核とした地域防災力の充実強化に取り組み、令和3年度においては、携帯電話等を有しない高齢者世帯などに対し、防災情報の伝達手段として戸別受信機の貸出しを進めてまいります。また、コロナ禍における避難所運営の方法や分散避難など、多様な避難方式の周知に努めてまいります。

4 郷土を愛し未来を切り拓く人に満ちたまち

第4に、郷土を愛し未来を切り拓く人づくりについてであります。

 

教育基本法第一条、教育の目的に謳(うた)われている「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すこと」は教育の普遍的な使命であります。町は、令和元年度に策定した第2期紫波町教育大綱により、幼児期から老年期に至るその人の生涯において常に学び、成長し続けることを重視しながら、郷土を愛し未来を切り拓く人づくりを基本理念に掲げ、引き続き施策を推進してまいります。

 

学校教育につきましては、本年4月に西部地区において「紫波西学園」が、そして、令和4年4月に「紫波東学園」がスタートいたします。令和4年度から、中央地区も含め町全体で小中一貫教育を推進し、知・徳・体のバランスの取れた力の育成と、社会の変化に対応できる資質・能力、グローバルな視点を備えた心豊かな人間性の育成に一層努めてまいります。

また、「紫波西学園」を皮切りに、保護者や地域住民が学校運営に参画する「学校運営協議会制度」を導入し、地域の力を学校運営に生かす「地域とともにある学校づくり」を推進してまいります。

学校給食につきましては、学校教育の一環として、引き続き安全・安心な学校給食を安定的に提供するとともに、地産地消を通じて食育の推進を図ってまいります。

また、学校給食センターは、施設設備の老朽化が著しく、施設の管理運営が課題となっていることから、新たな学校給食センターの整備に関する基本的な方向性について検討を進めてまいります。

 

就学前児童の保育・教育及び小中学校の児童・生徒の子育て支援につきましては、社会がめまぐるしく変化する中で、子育ての主体である「家庭」の状況も大きく変わり、核家族世帯や共働き世帯が増加しております。全ての家庭が安心して子育てができ、子どもの心豊かな育ちにつながるよう、地域社会全体で、それぞれの役割を担いながら、子育て家庭を支えるまちを目指してまいります。

 

生涯学習につきましては、これまで以上に学校と地域の連携を図りながら、芸術文化活動やスポーツ活動など、多様化・高度化する町民のニーズに対応した事業を推進し、町民一人ひとりが自分なりの生きがい・楽しさを見出し、お互いが尊重し合える生涯学習社会の構築を目指してまいります。

延期されている東京オリンピック・パラリンピックにつきましては、情勢を注視しつつ、開催を前提として事前キャンプ受入に万全を期してまいります。

また、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、やむを得ず延期とした成人式につきましては、人生の節目となる大切な催しであることから、関係各位のご理解とご協力をいただきながら、早期に開催したいと考えております。

5 多様性とつながりのある暮らし心地の良いまち

第5に、多様性とつながりのある暮らし心地の良いまちづくりについてであります。

 

協働のまちづくり、地域コミュニティにつきましては、策定に取り組んできた「地域づくり指針」の原案を地域の皆様にお示しし、ご意見をいただいたうえで、本年6月を目途に成案化を目指してまいります。また、この指針に基づき、地域ごとの特性や人口構成などに合わせ、自身が暮らす地域の在り方についての話し合いに取り組む地域を増やすとともに、地域自らが課題解決に取り組むための地域運営組織の形成を支援してまいります。併せて、暮らし心地の良さの追求につながる町民の多様な公益的活動を支援してまいります。

 

共生社会につきましては、男女共同参画の推進や国際化への対応に引き続き取り組んでまいります。

情報化につきましては、ICTの利活用による暮らし心地の向上や地域のデジタル化推進に関して、公民連携によってデジタルPFI事業によるアプリケーション開発を進めてまいります。併せて、町民が溢れる情報を正しく判断し、上手に活用できるよう、情報交流館及びITスタジオなどの拠点を活用し、支援をしてまいります。

町政情報につきましては、広報紙を主要な情報提供手段としておりますが、急激に変化する社会に対応するため、電子媒体による情報発信を強化するとともに、人口減少社会における紙媒体の情報提供の在り方について検討を進めてまいります。

情報は、人やコミュニティをつなぐ媒体でもあります。情報交流館や公民館などの拠点を活用し、人づくりやまちづくりに必要な情報の提供を図ってまいります。

行財政運営

最後に、行財政運営についてであります。

 

本年4月1日から、現在課に設置している「室」を廃止し、より小さな単位の「係」を設置いたします。新たな体制のもと、複雑化・多様化する住民ニーズに的確に対応しながら、一層きめ細やかな行政サービスを提供できるよう努めてまいります。

また、令和3年度は、紫波町版内部統制の試行期間として、引き続き体制の整備を行うとともに、本導入に向けた試験的取組の実施と修正、統制方針の見直しを進めてまいります。そのうえで、令和4年度からの本格運用を目指してまいります。

公共施設等総合管理計画の個別施設計画につきましては、策定が完了しております。令和3年度以降、この個別計画に基づき適切な施設管理を実施してまいります。

町の行政情報システムにつきましては、国が進めるデジタル化の推進に積極的に取り組み、国の機関や地方自治体などの間でスムーズにデータのやり取りができるよう、業務システムの標準化に取り組み、行政手続全般の迅速化を目指してまいります。同時に、住民の皆様が安心して情報システムを利用できるよう、システムセキュリティには万全を期してまいります。

学校再編により今後生じる空き校舎及びその敷地につきましては、令和2年度内の策定を目指している「紫波町学校跡地活用基本方針」に基づき、地域のニーズと民間市場の動向を踏まえながら、地域や民間による持続可能な活用方策を検討し、その利活用に向けた取組を推進してまいります。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、歳出増と歳入減の要素が増し、さらに大規模な財政需要への対応など厳しい財政状況が続きますが、効率的な行政運営に取り組み、行政事務の改善を図りながら、安定的な行財政運営を目指してまいります。

町は、引き続き「スマイル・フットワーク・チームワーク」の実践を通じて、町民の皆様に愛され、頼られ、町民の期待に応えられる存在となるため、組織として成長を続けてまいります。

むすびに

現在、我々は、新型コロナウイルス感染症という未曽有の国難に直面しております。まずはワクチン接種を着実に進めるとともに、感染症に関する情報を的確に町民に伝えてまいります。ウィズコロナの時代を自覚し、それを乗り越えて、安心で笑顔溢れる日常を取り戻し、暮らし心地の良いまちづくりをさらに進めてまいります。また、将来続く人口減少、激甚化する自然災害など、様々な課題がありますが、克服するその先に、希望の未来が拓けてくるものと信じております。

 

議員の皆様をはじめ、町民の皆様におかれましては、今後の町政への取組にご理解、ご協力をいただくとともに、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。

この記事に関するお問い合わせ先

総務課 秘書担当

〒028-3392

岩手県紫波郡

紫波町紫波中央駅前二丁目3-1

電話:019-672-6865(直通)

メールでのお問い合わせ