第4号「古館農業体験農園の取組状況と盛岡市市民の農業体験農園の意向」

紫波町では、農業就業者の高齢化と新規就農者の減少により農業の担い手不足が進んでおり、今後もこの傾向が続くと離農等により供給されてくる農地が需要を上回り大量の農地が利用されなくなる恐れがあります。

このため、産業政策監調査研究報告第1号「紫波町認定農業者の定量的分析と農地の需要見通し」では、認定農業者の経営改善計画の目標面積を集計し、農地の需要量を明らかにしてきました。

産業政策監調査研究報告第2号「紫波町の農業経営体の予測と農地の需要面積」では、「AIによる農業経営体数予測モデルに関する研究」(農業情報研究センター 寺谷諒)から提供された紫波町の離農経営体数と離農により供給されてくる農地面積と第1号の農地の需要量から、将来の農地の需給状況を明らかにしました。また、将来、多量に供給されてくる農地を有効活用するために紫波町で取り組んでいる3つのリーディング・プロジェクト「1.子実用トウモロコシの産地化」、「2.地域の農地を一元的に管理する一般社団法人の設立」、「3.農業体験農園の設置」を紹介してきました。

本稿では、リーディング・プロジェクトとして位置づけている古館農業体験農園の取組状況と盛岡市市民の農業体験農園に対する意向調査結果をとりまとめています。

本稿の構成と要約は以下の通りです。

第1章では、紫波町における農業体験農園を巡る情勢を整理するとともに先行的に取り組んでいる古館農業体験農園の実施内容、得られた成果、運営上の課題と今後の展開方向をまとめています。

農業体験農園の参加者は、先行研究から30km以内の盛岡市~花巻市のエリアが想定されます。このエリアの農業就業比率は、6%と非農業者が多く農業体験農園の事業化の可能性が高まっていると考えられます。

古館農業体験農園を実践した結果、得られた成果は、1.野菜づくりと農家への理解促進、2.食育の推進、3.遊休農地の有効活用、4.交流促進、5.コロナ禍での余暇提供、6.農医介護連携でした。

第2章では、農業体験農園についての研究成果として、農研機構東北農業研究センター 稲葉修武氏が「盛岡市市民の農業体験農園の意向 ~ アンケート調査結果から ~」をまとめています。

アンケート回答者の76%は、農業体験農園に関心があり、トマト、キュウリ、ナス、ジャガイモ、エダマメの夏野菜のニーズが強くなっています。また作業の指導や生産資材の準備はしてほしいが、ある程度自由に作付けを決定したいというニーズもあります。農業体験農園の一月当たりの利用金額では2,619円が理想価格となっていました。

盛岡市市民の農業体験農園の意向は、紫波町で農業体験農園事業を行う場合の参考になります。

この記事に関するお問い合わせ先

産業政策監
〒028-3392
岩手県紫波郡
紫波町紫波中央駅前二丁目3-1
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