民法等の一部改正(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について 最終更新日:2026年01月19日
令和6年(2024年)5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部改正法が成立しました。
この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年(2026年)4月1日から施行されます。
なお、下記の記載の事柄のほか、法務省のウェブサイト「Q&A形式の解説資料」において、より詳細な情報をご覧いただけますので、合わせてご確認ください。
こどもの未来のための親権・養育費・親子交流などに関する民法改正の主なポイント
1 親の責務に関するルールの明確化
父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されています。
(1)こどもの人格の尊重
こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。こどもの意見をよく聞き、人格を尊
重しなければなりません。
(2)こどもの扶養
こどもを養う責任を負います。こどもが親と同程度の生活を送れる水準でなければなりません。
(3)父母間の人格尊重・協力義務
こどものためには、父母がお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
下記のような事例では、この人格尊重・協力義務に違反する場合があります。
①暴力や相手を怖がらせるような言動
②他方の親によるこどもの世話を不当にじゃますること
③理由なくこどもの住む場所を変えること
④約束した親子の交流をさまたげること
(4)こどもの利益のための親権行使
親権は、こどもの利益のために行使しなければなりません。
※ 法務省のウェブサイト「Q&A形式の解説資料」によると、違反した場合には「親権者の指定又は変
更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性がある。」と
の記載がありますので、ご注意ください。
ただし、暴力等や虐待から逃げることは、この義務に違反しませんので合わせてお含みください。
2 親権に関するルールの見直し
(1)父母の離婚後の親権者
父母の離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者と定めることができるよ
うになります。
(2)親権の行使方法(父母双方が親権者である場合)
父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。
①親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他
方が行います。
②次のような時は、親権の単独行為ができます。
・監護教育に関する日常の行為をするとき
・こどもの利益のため急迫の事情があるとき
③特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。
(3)監護についての定め
父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されています。
①監護の分担
父母が離婚するときは、こどもの監護の分担について定めをすることができます。子の定めをする
に当たっては、子どもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。
②監護者の権限
離婚後の父母双方を親権者とした場合であっても、その一方を「監護者」として定めることで、こ
どもの監護をその一方に委ねることができます。
3 養育費の支払確保に向けた見直し
・養育費の取決めに基づく民事執行手続きが容易になり、取り決めの実効性が向上します。
・法定養育費の請求権が新設されます。
・養育費に関する裁判手続きの利便性が向上します。
4 安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
・家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うことに関する制度が設けられています。
・婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
・父母以外の親族とこどもとの交流に関するルールが設けられています。
5 財産分与に関するルールの見直し
・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
・財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
・財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。
6 養子縁組に関するルールの見直し
・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。
●参考リンク
・法務省作成パンフレット
・「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)」
・「Q&A形式の解説資料」
・岩手県
この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年(2026年)4月1日から施行されます。
なお、下記の記載の事柄のほか、法務省のウェブサイト「Q&A形式の解説資料」において、より詳細な情報をご覧いただけますので、合わせてご確認ください。
こどもの未来のための親権・養育費・親子交流などに関する民法改正の主なポイント
1 親の責務に関するルールの明確化
父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されています。
(1)こどもの人格の尊重
こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。こどもの意見をよく聞き、人格を尊
重しなければなりません。
(2)こどもの扶養
こどもを養う責任を負います。こどもが親と同程度の生活を送れる水準でなければなりません。
(3)父母間の人格尊重・協力義務
こどものためには、父母がお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
下記のような事例では、この人格尊重・協力義務に違反する場合があります。
①暴力や相手を怖がらせるような言動
②他方の親によるこどもの世話を不当にじゃますること
③理由なくこどもの住む場所を変えること
④約束した親子の交流をさまたげること
(4)こどもの利益のための親権行使
親権は、こどもの利益のために行使しなければなりません。
※ 法務省のウェブサイト「Q&A形式の解説資料」によると、違反した場合には「親権者の指定又は変
更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性がある。」と
の記載がありますので、ご注意ください。
ただし、暴力等や虐待から逃げることは、この義務に違反しませんので合わせてお含みください。
2 親権に関するルールの見直し
(1)父母の離婚後の親権者
父母の離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者と定めることができるよ
うになります。
(2)親権の行使方法(父母双方が親権者である場合)
父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。
①親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他
方が行います。
②次のような時は、親権の単独行為ができます。
・監護教育に関する日常の行為をするとき
・こどもの利益のため急迫の事情があるとき
③特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。
(3)監護についての定め
父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されています。
①監護の分担
父母が離婚するときは、こどもの監護の分担について定めをすることができます。子の定めをする
に当たっては、子どもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。
②監護者の権限
離婚後の父母双方を親権者とした場合であっても、その一方を「監護者」として定めることで、こ
どもの監護をその一方に委ねることができます。
3 養育費の支払確保に向けた見直し
・養育費の取決めに基づく民事執行手続きが容易になり、取り決めの実効性が向上します。
・法定養育費の請求権が新設されます。
・養育費に関する裁判手続きの利便性が向上します。
4 安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
・家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うことに関する制度が設けられています。
・婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
・父母以外の親族とこどもとの交流に関するルールが設けられています。
5 財産分与に関するルールの見直し
・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
・財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
・財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。
6 養子縁組に関するルールの見直し
・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。
●参考リンク
・法務省作成パンフレット
・「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)」
・「Q&A形式の解説資料」
・岩手県
