特定外来生物は飼育、栽培等が禁止されています

外来生物とは

 外来生物とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によってほかの地域から入ってきた生物のことを指します。
 その多くは、ペットや展示用、食用、研究などの目的で輸入されたものや、荷物や乗り物などに紛れ込んだり、付着して持ち込まれたものです。
 

外来生物の問題点

 外来生物が侵入してくると、生態系のみならず、人間や、農林水産業まで幅広くにわたって悪影響を及ぼす恐れがあります。
 

外来生物被害予防3原則

 1. 入れない:悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
 2. 捨てない:飼っている外来生物を自然の中に捨てない
 3. 拡げない:自然に既にいる外来生物を他地域に拡げない
 

特定外来生物

 外来生物のうち、生態系や人の生命・身体、農林水産業に重大な被害を及ぼす恐れのあるものは、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)により「特定外来生物」に指定されています。指定された生物は、飼育、栽培、保管、運搬等が禁止されます。
 岩手県内ではアライグマやオオキンケイギクなど12種が確認されています。
 

アライグマ

 体重4~10数kgで、頭胴長41~60cm、尾長20~41cmです。白色の顔に黒色系のマスクをつけたような外見で4~7の輪模様を尾にもちます。
 

アメリカミンク

 雄は頭胴長45cm、尾長36cm、体重1kg程度です。雌は頭胴長36cm、尾長30cm、体重0.7kg程度です。毛色は通常は黒いですが、飼育技術によって、プラチナ、バイオレット、パステルなどの毛色タイプに区分されています。繁殖力が旺盛で、成体は毎年繁殖すると推定されます。水辺での生息を特に好みます。
 

ウシガエル

 大型で極めて捕食性が強く、口に入る大きさであれば、ほとんどの動物が餌となります。日本のみならずアメリカ合衆国でも最大のカエルで、頭胴長18cmに達します。水生傾向が強く、後肢の水かきはよく発達します。幼生も大型で、全長15cmになります。貪欲な捕食者で、昆虫やザリガニの他、小型の哺乳類や鳥類、爬虫類、魚類までも捕食します。
 

ブルーギル

 全長25cm程度です。生後約1年目までの幼魚では体形がやや細く、体側には7~10本の暗色横帯があります。成長するにつれ体高が高くなり体色は濃灰褐色から暗褐色に黒ずみ、横帯はやや不明瞭になってきます。湖沼やため池、堀、公園の池などに生息し、湖では主に沿岸帯の水生植物帯に、河川でも主に流れの緩やかな水草帯に生息します。河川の護岸や人工漁礁にもよく集まり、小型魚は小さな隙間のある構造物を、大型魚は大きな隙間のある構造物を好みます。
 

オオクチバス(ブラックバス)

 全長30~50cmです。上あごの後端が眼の後縁の直下よりも後方に達します。体側から背にかけて不規則な暗斑があり、腹側は黄味を帯びた白色です。湖沼やため池、河川の中下流域に生息します。
 

コクチバス

 全長30~50cmです。オオクチバスに似ていますが、口は小さくて上あごの後端が眼の中央下まで達しません。湖沼や河川の中下流域に生息します。 低水温に対する耐性が強く、また流水域にも適応できます。
 

セイヨウオオマルハナバチ

 胸部・腹部のそれぞれが鮮やかな黄色と黒色の縞模様で、腹部の末端は白色です。
 

セアカゴケグモ

 コンクリート建造物や器物の窪みや穴、裏側、隙間、管渠などに営巣し、人間の生活環境周辺に生息します。噛まれると、局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結をきたし、区域リンパ節が腫張します。通常は、数時間から数日で症状は軽減しますが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがあります。重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じます。
 

ボタンウキクサ

 サトイモ科の浮遊性の常緑多年草で、高さは10cm程度です。池沼、河川、水田、水路などに生育し、日当たりの良い所を好みます。開花期は5~10月(暖地では周年)
 

オオキンケイギク

 キク科の多年生草本で、高さは30cm~70cm程度になります。開花期は5~7月、とても強靱で繁殖力が強く、かつて観賞用・緑化用として国内に導入されました。道路の法面緑化等に使用されていました。
 

オオハンゴンソウ

 キク科の多年生草本で、高さは0.5から3m程度にまでなります。中部地方以北の寒冷な土地に分布し、路傍、荒地、畑地、湿原、河川敷などに生育します。開花期は7月から10月で、横に走る地下茎があります。
 

アレチウリ

 ウリ科の一年生草本で、生育速度が非常に速いつる性植物です。長さは数メートルから10m程度になります。群生することが多く、果実に鋭い棘を密生します。 温帯~熱帯に分布し、林縁、荒地、河岸、河川敷、路傍、原野、畑地、樹園地、造林地などに生育します。 開花期は8月から10月です。
 
環境省「日本の外来種対策」(外部リンク)